【映画】ドラキュラの実在モデル・ヴラド公を描く『ドラキュラZERO』

吸血鬼・ドラキュラ伯爵のモデルになった「ヴラド公」をテーマに描かれたアクション映画『ドラキュラZERO』。イケメン俳優ルーク・エヴァンスが主人公を務め、君主でありながら愛する妻子のために自らの身を捧げる感動巨編でございます。

ドラキュラZERO

公開／フランス：2014年8月6日、日本：2014年10月31日

出演者／ルーク・エヴァンス、サラ・ガドン

監督／ゲイリー·ショア

配給／ユニバーサル・ピクチャーズ

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現在のヴァンパイアブームにより、キラキラした女子向け映画のように見えがちですが、この映画はドラキュラ公と呼ばれるヴラドの半生を再現しつつ、見ごたえある最新VFXで迫力の戦闘シーンを描いたアクション大作であります。

なので、いわゆるアクション映画と思って見ちゃうと迫力にかけるし、歴史映画として見ると馬鹿馬鹿しくも見えるため、その中間くらいと思えばとても見ごたえのある映画でございます。

ワラキア公ヴラド3世（Vlad III , 1431年11月10日 - 1476年12月19日）

通称ドラキュラ公、または串刺し公。身分に関わらず自国の貴族や民も処刑し、生涯で実に十万人以上の人間を串刺しにして殺したといわれている。最近では国を侵略から守るために戦った英雄として再評価されている。

串刺し公の由来

串刺し刑はこの時代のキリスト教国イスラム教国において珍しいものではないが、あくまで重罪を犯した農民に限られた。しかし、ヴラドはたとえ貴族であっても反逆者は串刺しに処したといわれる。通常、貴族の処刑は斬首によって行われるが、あえて串刺しという最も卑しい刑罰を課すことで、君主の権威の絶対性を表そうとしたと考えられている。ヴラドを串刺し公と最初に呼んだのは、1460年ごろヴラドの串刺しを目の当たりにしたオスマン帝国の兵士。

ドラキュラ公の由来

父親ヴラド2世がドラクル（竜公、または悪魔公）と呼ばれたことに由来しており、ドラキュラとは「竜の息子」つまり「小竜公」のような意味にあたる。現地の言葉で"a"を語尾に付加することで「〜に属する」または「〜の子」という意味を持つ。単純にドラクル公の息子だからドラクレア（Drăculea　英語：Dracula=ドラキュラ）公と呼ばれた。

映画では竜が描かれた甲冑が串刺し公のアイコン

あらすじ

「その男、悪にして英雄―」串刺し公として、その名を聞けば誰もが逃げ出す存在となっていたヴラド公は、今までの行いを悔い改めその行いを封印する。

ある日、ヨーロッパ侵略を狙う大国オスマン帝国の皇帝メフメト2世が、ヴラドの息子を含む1000人の少年たちを差し出せという残酷な要求を突きつけてきた。

「息子とわが民に辛い想いはさせないー」そう思いながらも、従わなければ戦争になる―。そんな中、気丈にふるまう息子への愛に突き動かされたヴラドは、少年たちを引き取りに来た使者を切り捨ててしまう。そしてヴラドはオスマン帝国に立ち向かうため、古くから伝わる闇の力と契約を結ぶことを決意した。

悪魔と契約を交わしたことで強大な力を得るヴラド。アクション映画で描かれる人間同士の戦いと一味違った戦闘シーンが見どころでございます。

個人的には映画『マレフィセント』と少しカブる印象でしたが、どちらにせよカッコいいので無問題。

「吸血鬼」と「ドラキュラ」

日本では「吸血鬼」の意味で「ドラキュラ」と誤用される事が多いですが、あくまでも小説『ドラキュラ』（1897年）に登場する男性の吸血鬼の固有名詞であり、吸血鬼全般をドラキュラと呼ぶのは間違いでございます。吸血鬼を表す英語はヴァンパイア（Vampire）。

上記の話はストーリー上でなんとなく描かれるのですが、知った上で見たほうが理解もしやすいかと思います♪　

ちなみに、ドラキュラのモデルはヴラド3世とされていますが、原作で設定として使われているのはドラキュラというヴラドのニックネームと、出身地が現在のルーマニアという点だけ。

今度の休日は『ドラキュラZERO』で決まりでございます！

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オスマン帝国の侵略から自国を死守するため悪に変じた君主の戦いを描くアクション。ブラム・ストーカーの小説「ドラキュラ」のモデルとなった15世紀の実在の君主をモチーフに、愛ゆえに強大な悪と化す男の数奇な運命に迫る。

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